筋トレとメンタルの関係

【専門家解説】筋トレは鬱に効くのか?パーソナルトレーナーが語る“運動とメンタルの本当の関係”

こんにちは。CROFIS GYMです。
今回は、多くのクライアントから相談を受けるテーマ 「筋トレとうつ(鬱)」 について、パーソナルトレーナーの視点から深く掘り下げてお話しします。

「運動するとメンタルに良いらしい」
「筋トレが鬱改善に効くらしい」

こうした言葉を耳にする方は多いと思います。しかし実際のところ、筋トレは本当に鬱に良い影響を与えるのでしょうか?

科学的根拠・トレーナーの現場実感・安全に始める方法などをすべて含めて徹底解説します。

1. そもそも“鬱”とはどんな状態か?

鬱(うつ)は「気分が落ち込む状態」という単純なものではなく、医学的には脳内の神経伝達物質バランスの乱れ、ストレス反応の過剰、生活リズムの崩壊などが複雑に絡み合った状態です。

代表的な症状としては:
• 気分の落ち込みが続く
• 意欲がわかない
• 睡眠障害(寝られない・寝過ぎる)
• 食欲の変化
• 疲労感・倦怠感
• 注意力の低下
• 自責感が強くなる

これらは「心の問題」というよりも、脳と身体の機能が低下している状態と表現したほうが適切です。

そして、ここで重要なのが…

▶ 鬱は“身体的アプローチ”も有効になりうるということ。

そこで注目されるのが「運動」や「筋トレ」です。

2. なぜ筋トレが鬱に良いと言われるのか?科学的根拠を解説

(1)脳内物質の改善

筋トレを行うと、以下のホルモン・神経伝達物質が分泌されます。
• セロトニン…精神の安定
• ドーパミン…やる気や快感
• ノルアドレナリン…集中力・覚醒
• エンドルフィン…幸福感・鎮痛効果
• BDNF(脳由来神経栄養因子)…脳細胞を修復しメンタルの回復を促す

特にBDNFは鬱との関連が深く、脳の働きを改善する“肥料”のような役割を持ちます。

(2)ストレスホルモンの抑制

ストレスがたまると分泌される「コルチゾール」。
筋トレは一時的に上がりますが、その後は大きく低下し、慢性的なストレスの改善に役立ちます。

(3)睡眠の質の向上

適度な負荷の運動は、
• 寝付きが良くなる
• 深い睡眠が増える
• 夜間覚醒が減る

など、鬱で乱れがちな睡眠リズムを整えます。

(4)自己効力感が育つ

筋トレは小さな成功体験の積み重ね。
• 昨日より1kg重い重さが持てた
• 先週より回数が増えた
• 姿勢が良くなった
• 体が強くなった実感がある

こうした変化が“自分はできる”という感覚、つまり 自己効力感(self-efficacy) を育てます。
鬱状態ではこれが著しく低下するため、筋トレは非常に相性がいいのです。

3. パーソナルトレーナーの視点:実際の現場で感じる変化

CROFIS GYMでは、実際に以下のような変化を見てきました。

① 表情が明るくなる

最初は無表情・疲れ切っていた方が、2〜4週間すると自然な笑顔が見られるようになります。
筋トレで身体が目覚めると同時に、脳の働きも改善していきます。

② 姿勢が良くなることで気持ちが上向く

鬱傾向の方は胸が閉じて、背中が丸くなりがち。
胸を張るトレーニングや背中を鍛えると、自然と呼吸が深くなり、気持ちも軽くなります。

③ 外に出る習慣がつく

鬱の方を苦しめるのが「外出できない」こと。
しかし、週に1〜2回ジムに来るだけでも生活リズムが生まれます。

④ 自分の体を好きになっていく

体脂肪が落ちたり、筋肉がついたり、ウエストラインが変わることで、
「価値が低い自分」という思い込みが薄れていきます。

こうした変化を何度も見てきたので、

結論:筋トレは鬱改善に“非常に相性が良い”

と言えます。

もちろん治療行為ではありませんが、精神科医や心理士から「運動をすすめられる」ケースが非常に多いのは、このためです。

4. とはいえ注意点もある:鬱が重い人は無理にやってはいけない

ここが大事なポイントです。

▶ 鬱が重度の場合、筋トレが逆効果になることがあります。
• 全く動けない
• 食事も取れない
• 起き上がることすらつらい
• 強い希死念慮がある

こうした状態のときに
「運動しなきゃ…でもできない…」
と自分を責めてしまうと、症状を悪化させる可能性があります。

筋トレは “できる状態” のときにやるべきもの

最初は次のレベルから始めるだけで十分。

5. 鬱気味の人が筋トレを始める際の“5段階ステップ”

筋トレ=重いダンベルを振り回す
というイメージを捨てましょう。
鬱気味の方にとって大事なのは、負荷より継続できる環境づくりです。

◆ STEP1:まずは「外に出る」だけでOK

最初のゴールは“運動”ではなく“行動”。
• 家の外に出て深呼吸する
• 少し散歩する
• コンビニまで歩く
• ジムまで来るだけ

この段階をクリアできたら十分です。

◆ STEP2:5分だけ身体を動かす

ウォーミングアップだけでもOK。
• 呼吸法
• ストレッチ
• 軽いウォーキング

全て「筋トレへの準備」です。

◆ STEP3:自重トレーニングから開始

おすすめは以下の3種目:
1. スクワット(10回)
2. プランク(10〜20秒)
3. 軽い背中トレ(腕を引く動き)

とにかく簡単で、成功体験を積みやすい種目です。

◆ STEP4:負荷を少しだけ上げる

ダンベル1〜3kgで十分。
• ベンチプレスの軽負荷
• ラットプルダウンの軽負荷
• レッグプレスの軽負荷

多くの鬱傾向の方は「キツい運動」よりも
ゆっくり効かせる筋トレのほうが効果を感じます。

◆ STEP5:週1〜2回のトレーニング習慣を作る

継続すると、
• 気持ちの浮き沈みが減る
• 寝付きが良くなる
• 朝スッと起きられる日が増える
• 前向きな気持ちが戻ってくる

こうした変化が数週間〜数ヶ月で起こります。

6. 鬱と相性がいい“メンタル回復トレーニングメニュー”

ここでは、実際にジムで鬱傾向のクライアントによく提供しているメニューを紹介します。

● ① 胸を開くトレーニング(5分)

鬱の方は姿勢が丸まりやすいため、
• ストレッチ
• 低重量のダンベルフライ

胸を開く動きを取り入れると、気分が安定しやすくなります。

● ② 下半身の大筋群トレーニング(10分)

特にスクワットは
• 成功体験が得やすい
• ホルモン分泌が活発
• 全身が温まる

という理由で最強です。

● ③「ゆっくり効かせる背中トレ(10分)」

背中が丸まると呼吸が浅くなり、ネガティブ思考が強まるため、
• ローイング(軽負荷)
• デッドリフトのフォーム練習

などで姿勢を整えるとメンタルが安定します。

● ④ 最後は呼吸法(3〜5分)

筋トレのあとに行う呼吸法は、心を落ち着かせる最高のリカバリー。

7. パーソナルトレーニングのメリット:鬱の人こそ“1人で頑張らなくていい”

鬱の人が運動を続けられない最大の理由は、
• 1人だと頑張れない
• 何をすればいいかわからない
• うまくいかないと自己否定が強くなる

という点。

パーソナルトレーニングでは、
• メニューを考えなくて良い
• トレーナーがペースを合わせてくれる
• 成功体験を積ませてくれる
• 話し相手がいることで孤独感が減る
• 運動習慣が“強制的”に作れる

という大きなメリットがあります。

これは鬱の人にとって大きな支えになります。

8. どれくらいの期間で効果を感じるのか?

もちろん個人差はありますが、現場の実感では:
• 1〜2週間:表情が柔らかくなる
• 3〜4週間:生活リズムが整い始める
• 2〜3ヶ月:自己肯定感が戻ってくる
• 3〜6ヶ月:心身ともに安定してくる

筋トレは「魔法」ではありませんが、
脳と身体をゆっくり再起動する効果が確かにあります。

9. まとめ:筋トレは鬱の回復を後押しする強力なツール

最後に要点をまとめます。

✔ 筋トレは脳内物質を整え、鬱改善と相性が良い

✔ ストレス・睡眠・姿勢・自己効力感などを総合的に改善する

✔ ただし重度の鬱には無理は禁物

✔ 継続できる“環境づくり”が最重要

✔ パーソナルトレーニングは大きなサポートになる

10. CROFIS GYM からのメッセージ

もしあなたが、
• 気分がすぐれない
• やる気が出ない
• 外に出るのがつらい
• でも何か変わりたい

そんな気持ちを抱えているなら、筋トレはきっと力になってくれます。
あなたのペースで、無理なく、少しずつ。
心と身体は必ずつながっています。

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